七代清水六兵衛・清水九兵衛作『黄釉筒茶碗』共箱、黄布付
京都に有って代々を誇る著名工故・七代清水六兵衛氏作の『黄釉筒茶碗』共箱、黄布付です。
清水裕詞時代の作品です。
むしろ彫刻家としての清水九兵衛の名前の方が現代としては判り易いかも知れません。
この御茶碗は、定番の黄釉作品。初期、そして晩年にも取り組まれた氏拘りの釉色です。
その肌合いにも拘りが有りこの頃はざらついた肌合いを器物に追求されていました。
この御茶碗は、特に珍品。
実はこの頃の御茶碗はこれが初見で初めての入手です。
彫刻家らしい、すっきりとした筒茶碗。
それでいて御茶碗としての約束も具備し見込み中央に、鏡落ち。高台は、切高台と割高台の合わせ技。そこに桜高台風のニュアンスを持たせたりと細部にもきちんと拘った作品です。
特筆すべきは、その口造り。
僅かに端反りですがシャープなカットが施されており他に類例を見ません。
これは氏が生涯を通じて拘った器物の口を模索・追求した証し。
一見すると呑み難いのではないかと思われるかも知れませんがむしろその逆でみやすいその形とは裏腹の意外性を持ち合わせています。
晩年の作品に繋がる貴重な一点です。
コレクションとして如何ですか。
畳付に擦り跡。経年のスレは有りますが未使用と思われる美品で、一応無傷の完品です。共箱は経年の古箱です。
口径１１センチ×高さ９，５センチ。
発送 ゆうパック着払い。
他にもいくつか、人気作家のぐい呑等を出品中です。